リフォームとリノベーションの違い?私のやりたい事ってどっち?
リフォームやリノベーションに興味はあるけど何が違うの?
「キッチンが壊れちゃったから直したいわ。」「子供が大きくなってきたから部屋を用意したい」様々な理由でお家の工事をしたいと思う方がいらっしゃると思います。でもこれはリフォーム?リノベーションって言葉も聞くけどそれってどういう意味?なんて調べたら、なんて問い合わせたらいいかわかないわ。そんな疑問に現役のリノベーション専門の建築士がお答えいたします。
結論的にはそんなに気にして使い分ける必要はない
いきなりですが、そんなに気にしなくて大丈夫です。独自の解釈で使い分けられていることが多いので純粋に「キッチンを交換したい」「部屋をふやしたい」と問い合わせをされると良いと思います。とはいえそんな身も蓋もない事ではなく、業界的に使い分けられている内容を下記させて頂きます。
定義の違いは存在しない?
住宅の工事と家はリフォームという言葉を使うのが一般的とは思いますが最近リノベーションという言葉もちらほら聞きます。約20年位前から言われ始めていますが、公的な定義は存在せずにその会社さんや営業さん毎に独自の解釈で使い分けているのが実情です。参考にリノベーション関連業種でつくる団体【一般社団法人リノベーション協議会】ではリフォームを「原状回復の為の修繕営繕不具合カ所への部分的な対処」、リノベーションを「機能、価値の再生の為の改修、その家での暮らし全体に対処した、包括的な改修」としています。
新築時の状態に回復させるのがリフォーム
つまり一般的にリフォームは老朽化した建物を建築当初の性能に戻す事を言います。キッチンやお風呂など水回り設備の入れ替え、壁や天井・床の張替えや外壁の塗り替えなども差します。お家の回復といったイメージが近いでしょうか。
間取り変更など機能改善をさせるのがリノベーション
一方でリノベーションは住まい全体を大規模な工事を行って性能や価値を向上させる事を差して使われます。例えばお子さんの成長に伴って部屋数を増やしたり、逆に仕切りをなくして広々としたリビングをつくったりします。耐震性能や断熱性能などの向上もこちらにあたります。ライフスタイルの変化や住環境の変化に合わせてお家の改善といったイメージが近いです。
価格的な違いは?
リフォームの場合で考えますとトイレや洗面台の交換ですと10~30万、キッチンやお風呂の交換ですと50~150万円程致します。内装の一新は一部屋なら10万円位、お家全体で60~90万円位しましてそれらの組み合わせによって価格は変わってきます。それに対してリノベーションはお家全体を工事しますので大体15~20万円/㎡、たとえば60㎡のお家ですと900~1,200万円位と高額になる事が多いです。
工事の注意点から違いを考える
リフォームは大体1日~1週間ほどで出来る点に対してリノベーションは2~3カ月ほどの工期が必要となります。また、リフォームはお住まいながらでも工事が出来るケースがほとんどですが、リノベーションはお住まいながらの工事は難しいケースが多くその期間のお住まい場所を確保する必要がございます。
曖昧だからこそ会社のどの会社も出来ると思っている
少し乱暴な言葉ですが、定義が曖昧だからこそ自分たちはリフォームもリノベーションも出来るとどの会社も思っています。ですが部分的な工事を沢山経験している会社と間取り変更ばかりやっている会社ではそれぞれ得意が違いますし提案も変わってきます。どちらが正解というわけではないのですが必ずSNSやインターネットで「キッチン交換+地域名」や「リノベーション+地域名」などなど自分のこだわりたいポイントで検索をしてみるのも手です。またリフォーム(リノベーション)紹介会社を通して情報収集をして自分のやりたい事を得意としている会社さんを見つけましょう。こちらは客観的な視点からあなたに適した会社さんを紹介してくれますし、紹介後のサポートが手厚い会社さんが多いです。
言葉に捉われない
記述の通り曖昧ながらも明確な違いはないので、まずはやりたい事をそのままの言葉で伝えてみましょう。「キッチンを交換したい」「部屋を増やしたい」そうすれば勝手に相手が良いように変換してくれます。ただしリフォームが得意な会社、リノベーションが得意な会社とそれぞれの得意不得意は存在しますので情報収集は必ず行いましょう。